【解決】甘い?渋い?切って絶望した柿を「極上スイーツ」に変える新聞紙テクニック
見てください、このツヤツヤと輝く生命力にあふれた柿! 今年も父の実家から、祖父母が大切に育てていた柿の木の実りが届きました。
でも、この柿……実は「ロシアンルーレット」なんです。 甘いと思ってかじったら、口の中がシワシワになるほど渋かった!なんて経験、皆さんにもありませんか?
今回は、私の祖父母が育てていた「こはる」というちょっと珍しい柿を例に、「渋柿に当たってしまっても絶対に美味しく食べる方法」と、待てない時の「救済レシピ」をご紹介します。
これを読めば、渋柿が「ハズレ」から「極上の当たり」に変わりますよ。
甘い?渋い?「不完全甘柿」のミステリアスな正体

父によると、この柿は「小春(こはる)」(別名:正月)と呼ばれる昔ながらの品種だそうです。 ※地域によっては「御所柿」や「愛宕柿」の系統かもしれません。
この柿は「不完全甘柿」といって、ちょっと変わった性質を持っています。
- 種が入ると(黒いゴマができて)甘くなる
- 種が入らないと、渋いまま
切ってみるまで甘いか渋いか分からない、まさに自然のミステリー。今年は天候のおかげで甘い当たりが多いですが、中には強烈な渋柿も混ざっています。
「切ってゴマがなかったら、迷わず追熟!」 これが、祖父母から受け継いだ鉄則です。
放置するだけ!渋柿を完熟甘柿に変える「新聞紙追熟法」

「あ、これ渋いかも……」と思ったら、無理して食べずにこの方法を試してください。昔ながらの知恵ですが、科学的にも理にかなった最強の方法です。
用意するのは新聞紙だけ
- 新聞紙でくるむ: 柿を一つずつ新聞紙でふんわりと包みます。新聞紙が湿気を適度に保ち、柿が乾燥してシワシワになるのを防いでくれます。
- 【重要】ヘタを下にする: ここが最大のポイントです!柿はヘタの部分から呼吸をしています。ヘタを下にして置くことで呼吸が抑えられ、エネルギー消費(熟れすぎや劣化)をコントロールできます。
- 1〜2週間待つ: 風通しの良い室内に置いておきます。

たったこれだけで、カチカチで渋かった柿が、とろりと甘い「完熟柿」に変身します。 渋みの正体である「タンニン」が、時間をかけて水に溶けない性質に変化するため、舌で渋みを感じなくなるのです(※渋が抜けるわけではなく、感じなくなるのがポイント!)。
指で押して、水風船のようにプニプニしてきたら食べ頃のサインです。
完熟したら冷蔵庫へ!美味しさをキープする保存テク

柔らかくなった完熟柿は、そのままだとすぐに傷んでしまいます。
- ビニール袋に入れて野菜室へ
袋に入れることで、柿自身が出す「エチレンガス」による過度な熟成を抑えつつ、乾燥を防げます。 また、果物は冷やすことで果糖の甘みを強く感じる性質があるので、食べる直前に冷やすのは理にかなっているんです。
まずはこれ!素材を味わう「ご褒美」食べ方2選
1. スプーンで食べる「天然の極上ゼリー」
一番贅沢な食べ方はこれ。ヘタをナイフで切り落とし、スプーンですくって食べます。渋みは完全に消え、濃厚な甘さが口いっぱいに広がります。高級なフルーツシャーベットのようです。
2. トースターで10分!「焼き柿バター」

「2週間も待てない!」 「まだ少し固いけど、渋みを消したい」
そんな時は、加熱の出番です。熱を加えることでも渋み(タンニン)は不溶化して感じなくなります。
- ヘタを切って、身に十字の切り込みを入れる。
- トースターで10分〜15分焼く(1000W、200℃程度)。柿の大きさや熟し具合によって調整してください。表面に焼き色がつき、ふっくらと柔らかくなったら食べ頃です。
- 仕上げにバターをひとかけら乗せ、お好みでシナモンを振る。
トロッとした柿にバターの塩気……まるでカスタードパイのような味わいです。
【Pro Tip】切ってから「渋っ!」と気づいた時の緊急救済
「皮をむいて一口かじってから渋みに気づいた……」 もう新聞紙には戻せませんよね。そんな時は、捨てずにこうしてください。
- 薄くスライスして、こんがりトーストに乗せる
- 細かく刻んで、カレーの隠し味にする(チャツネ代わり)
- レンジで加熱して、ヨーグルトに混ぜる
加熱すれば渋みは消えます。失敗してもリカバリーできますよ!
【大量消費】混ぜて焼くだけ!柿の米粉パウンドケーキ

完熟した柿がたくさんあって食べきれない時は、ケーキにしてしまいましょう。 柿の水分を使うので、しっとりモチモチに仕上がります。
材料(パウンド型1台分)
- 完熟柿:2個(正味200g程度・皮をむいて潰しておく)
- 卵:2個
- きび砂糖(または砂糖):30g(柿が甘いので控えめでOK)
- 米粉:150g
- ベーキングパウダー:小さじ1(4g)
- 植物油(米油など):大さじ3
- ※無塩バター(大さじ3 / 約35g)でも代用OK!
作り方
- 【下準備】 バターを使う場合は、電子レンジや湯煎で完全に溶かして「溶かしバター」にしておきます。
- ボウルに卵と砂糖、植物油(または溶かしバター)を入れ、よく混ぜて乳化させます。
- 潰した柿を加えて混ぜます。
- 米粉とベーキングパウダーを加えて、粉っぽさがなくなるまで混ぜます。
- 型に流し込み、180℃に予熱したオーブンで35分〜40分焼きます。
💡「植物油」と「バター」どっちがおすすめ?
お好みに合わせて使い分けてみてください。
● 植物油(米油・太白ごま油など)
- 特徴: クセがなく、柿本来の優しい風味や香りが引き立ちます。
- 食感: 冷蔵庫で冷やしても固くなりすぎず、しっとり感が長続きします。「さっぱり食べたい時」におすすめ。
● バター
- 特徴: コクと香りが加わり、まるで洋菓子店のようなリッチな味わいに。「焼き柿」と同じく、柿とバターの相性は抜群です!
- 食感: バターは冷えると固まるため、生地が少し締まります。
- 美味しく食べるコツ: 冷蔵庫から出したら、電子レンジで10〜20秒ほど温めてください。バターの香りがふわりと立ち上り、焼きたてのフワフワ感が戻ります。
冷ますと生地が落ち着いて、さらにもっちり美味しくなります。「こはる」の優しい甘さが引き立つ、我が家の定番おやつです。
自然の恵みは、待つ時間もごちそう

すぐに食べられない「渋柿」も、少し知恵を使って待ってあげれば、極上のスイーツに変わります。
祖父母が「正月」という別名で呼んでいたのも、「手間をかけて待つ時間を含めて、家族団欒の楽しみにしてほしい」という願いだったのかもしれません。
皆さんも、もし渋柿に出会ったら「ハズレ」と思わず、「美味しくなるチャンス!」と思って新聞紙でくるんでみてくださいね。
では、今日はこのへんで失礼します。

