熊本・紅蘭亭の下通本店でランチ。名物「タイピーエン」と「スーパイコ」を味わう贅沢な中華定食レビュー
こんにちは、IRISEE22です。
熊本の中心街・下通りを歩いていると、ひときわ目を引く鮮やかな赤い看板。そこが熊本を代表する老舗中華料理店、「中国名菜 紅蘭亭(こうらんてい)」です。地元の人なら誰もが知っている、熊本が誇る中華の名店。
先日、美容室で髪を整えた帰りに、「あの味が食べたい」と思い、久しぶりに足を運びました。選んだのは、変わらない安心感がうれしい「中華定食」。心に刻まれたあの味を、ゆっくりと堪能してきました。
90年以上愛され続ける、熊本が誇る名店
紅蘭亭が創業したのは、今から90年以上も前、昭和9年(1934年)のこと。90年以上も同じ場所で、同じ味を守り続けている。それだけで、どれほど多くの人に愛されてきたかが伝わってきます。
熊本出身の私にとって、タイピーエンは給食で当たり前に出てきた、心からほっとする「いつもの味」。大人になった今でも、ふとした瞬間にあの味が無性に恋しくなります。疲れた時、ホッとしたい時、無性に「あの味」が食べたくなる。
それはきっと、子供のころからの懐かしい記憶が、今の私を作っているからなのかもしれません。そんな大切な思い出を、老舗ならではの本格的な味わいで優しく満たしてくれる。紅蘭亭は、熊本県民の「心のふるさと」のような存在なのだと感じています。
ランチタイムは少し時間をずらすのがおすすめ
お昼時は並ぶことも多いですが、少し時間をずらして14時半ごろに伺うのが、最近の私の心地よいルールです。この日も10分ほどの待ち時間で、ゆっくりと食事を愉しむことができました。

体にやさしく響く、名物料理とおかゆの組み合わせ
今回いただいたのは、大好きな中華定食(1,480円)。紅蘭亭のこだわりがぎゅっと詰まった、初めての方にもおすすめのセットです。

この中華定食は、太平燕、酢排骨、サラダ、そしてザーサイとピーナッツの付け合わせがセットになった充実の内容。太平燕と酢排骨という紅蘭亭の看板メニューを一度に味わえるのが、このセットの最大の魅力です。
さらに、ご飯は白ごはんとおかゆから選べるのもうれしいポイント。この日は、体を温めたかったのでおかゆを選びました。
熊本のソウルフード「タイピーエン(太平燕)」
タイピーエンは、麺の代わりに春雨を使った熊本独自のスープ料理。熊本県民なら誰もが「あぁ、あの味ね」と頷く、まさにソウルフードです。

紅蘭亭のタイピーエンは、鶏ガラと豚骨を丁寧に炊き出したまろやかな白濁スープが特徴。透明なスープとは一線を画す、コクと深みのある味わいです。一口飲むと、キャベツの自然な甘み、魚介の旨み、そして何層にも重なる出汁の香りが口いっぱいに広がります。
シャキシャキの野菜、ぷりぷりのエビ、そしてふんわり揚げ卵。具材一つひとつにも手間暇がかけられていて、「これがタイピーエンの真骨頂なんだ」と改めて実感します。
春雨はつるんとした喉越しで、するするっと食べられるのに、食べ応えはしっかり。それでいて後味はとても軽やか。体に染み渡るような優しさがあります。懐かしさと、老舗ならではの本格的な深みが見事に融合した一杯です。
本格的な味わいの「スーパイコ(酢排骨)」
もう一つの主役が、熊本で「スーパイコ」と呼ばれる酢豚です。「酢豚」という呼び名よりも、「スーパイコ」の方がピンとくる。それが熊本県民なんです。

紅蘭亭のスーパイコは、素材の旨みを最大限に引き出す伝統のレシピで作られています。お肉はふっくらジューシー。衣はサクッと香ばしく、それでいて重たくない。酸味が強すぎず、上品な甘酸っぱさが絶妙なんです。よくある「酸っぱすぎる酢豚」とは全く違います。
甘みと酸味のバランスが計算し尽くされていて、一口食べるごとに「もう一口」と箸が進む魔法のような味わい。タイピーエンの優しいスープと、このしっかりした味わいのスーパイコ。一見、組み合わせが難しそうに思えますが、これが驚くほど相性抜群なんです。
スーパイコのしっかりした味を楽しんだ後に、タイピーエンのスープでお口直し。この繰り返しが、もう至福のひととき。「これぞ紅蘭亭の中華定食」という完成された組み合わせです。
冷えた体にうれしい、おかゆの選択
定食のご飯は、白ごはんと「おかゆ」から選ぶことができます。この日は少し肌寒く、消化にいいものを食べたかったので、おかゆを選びました。
とろりとなめらかなおかゆは、一口食べるごとに中からじんわり温まるよう。スーパイコの甘酸っぱさを味わいながら、合間におかゆを一口。この組み合わせが、今の私にはちょうどいいバランスでした。
やっぱりここに戻ってきてしまう理由
1,480円というお値段。それは、確かなおいしさと、心地よいサービス、さらに「今日はいい日だったな」と思わせてくれる満足感への対価です。
他のお店でタイピーエンを食べてみることもあるけれど、結局、この味と安心感を求めてここに戻ってきてしまう。自分へのちょっとしたご褒美に、また近いうちに足を運びたい。紅蘭亭は、私にとってそんな大切なお店です。
もし熊本を訪れる機会があったら、ぜひ一度、この赤い看板をくぐってみてください。地元で長く愛され続ける理由が、その一杯のスープからきっと伝わってくるはずですよ。
店舗情報
中国名菜 紅蘭亭 下通本店
- 住所:熊本県熊本市中央区安政町5-26
- アクセス:熊本市電「通町筋」電停から徒歩約3分(下通りアーケード内)
- 営業時間:11:00〜21:00(L.O. 20:00)
- 定休日:無休(元旦、大晦日を除く)

